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トラックのホープ・田中希実 快足ランナーが貫くイレギュラーなスタイル

日本選手権女子1500メートル決勝で初優勝し、笑顔を見せる田中希実=新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで2020年10月2日、久保玲撮影

 陸上の中長距離レースで今夏、10年以上も破られなかった日本記録を次々に塗り替えた選手がいる。同志社大3年の田中希実(のぞみ)(21)=豊田自動織機TC=だ。大学でコーチング論や心身のメカニズムを学び、「哲学」を大切にするアスリートは、実業団や大学の陸上部に所属していない。コーチである父親の指導で成長を遂げた異色ランナーの素顔に迫った。

 実業団ランナーだった父健智(かつとし)さん(49)、北海道マラソン優勝2回などの実績を持つ母千洋(ちひろ)さん(50)の下で育った田中にとって、「走ること」は子どもの頃から生活の一部だった。健智さんは「妻の練習のために夏休みは(長野・岐阜県境の)御嶽山で高地トレーニングしていました。その時、彼女(田中)は自由に走り回り、毎年山登りもして、心肺機能は自然と強化できました」と幼少期を振り返る。

 中学3年で全日本中学校選手権1500メートルを制し、兵庫・西脇工高2年時には日本選手権の1500メートルで2位に入った。逸材として注目されてきたが、高校卒業後は実業団や大学ではなく、企業のサポートを受けながらクラブチームで活動する道を選んだ。

 「自分で考えて伸び伸びと活動したかった。一回歯車が狂うと追い詰めてしまう性格なので、自分のペースでトラックもロードの長い距離にも取り組めるような活動をしたいと思った」と田中は語る。

 周囲にとっては異色のスタイルでも、市民ランナーとして活躍した千洋さんのコーチを務めた健智さんの指導を受けることは、最善の選択肢…

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新井隆一

毎日新聞大阪本社運動部。1977年、東京都生まれ。2001年入社。大阪運動部、松山支局、姫路支局相生通信部を経て、07年秋から大阪、東京運動部で勤務。リオデジャネイロ五輪、陸上世界選手権(モスクワ、北京、ロンドン)、ラグビーワールドカップ(W杯)ニュージーランド大会などを取材。高校野球の監督経験もある。

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