入試で女性差別、否認続ける聖マリアンナ医科大 「泣き寝入りはしない」元受験生が提訴へ
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女性であることを理由に入試で差別的扱いをされ精神的苦痛を受けたとして、聖マリアンナ医科大(川崎市)を受験した女性4人が14日、同大に慰謝料などを求めて東京地裁に提訴する。文部科学省は計10大学に対して男女差別などがあったと指摘しているが、同大のみが認めておらず、さらに客観的証拠を基に不正を認定した第三者委員会の調査結果が出た後も追加合格などの措置をとっていない。同様の訴訟は東京医科大や順天堂大に対しても提起されているが、被害弁護団は今回、聖マリ医大の姿勢が悪質として、慰謝料の請求額を増やす方針だ。医学部を目指し、約6年間浪人を続けている原告の一人が毎日新聞の取材に応じ、「差別があった事実を認めてほしい」と憤りを語った。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】
手応えあったが不合格に あきらめきれず6浪中
「不正を知り、許せない気持ちでいっぱいになりました」。女性は20代で西日本在住。両親ともに医師で、医師の少ない地域で患者を救ってきた姿を見て、「自分も人の役に立ちたい」と医師を志すようになったという。
2015年から複数の私立の医学部を受験したが不合格が続き、18年に聖マリ医大を受けた。塾の講師から「私立は(複数年浪人する)多浪生や女性が合格しにくい傾向があるが、聖マリ医大は面接など…
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