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2020大阪都構想

2020年11月1日投開票の大阪都構想住民投票を巡る動きを追います。

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大阪都構想 特別区ごとに「住民サービス格差」も 東京23区と比較検証

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 大阪市を廃止し、四つの特別区に再編する「大阪都構想」の賛否を問う2度目の住民投票が11月1日に投開票される。特別区制度にはどんな課題やメリットがあるのか。既にこの制度が施行され、大阪がモデルとした東京23区の現状を追いながら検証する。

「財政調整」で区の政策グリップ

 特別区制度の最も大きな特徴は「財政調整」だ。通常市町村の財源になる固定資産税や法人住民税などが、東京都であれば都によって徴収され、23区に人口などに応じて分配される。2018年度では約1・9兆円が都によって徴収され、うち約1・1兆円が分配された。23区に配分する際、どんな事務にどれだけ使うか試算され、都の幹部は「直接どの事業に使えと言えないが、区の政策に全体的に関与することができる」と本音を語る。財政調整は特別区をグリップするための「魔法のつえ」なのだ。

 東京都と区の制度は戦時中の1943年、首都防衛のため「帝都」を強化しようと東京府市を廃止することで始まった。23区は一時を除き都の内部団体となったが、75年に区長を選挙で選ぶ公選制が復活。2000年に法律で自治体として認められた。財政調整は事務分担の費用として徴収額の半分近くを都の財源に編入。23区長でつくる特別区長会の菅野良平事務局次長は「かつては7割超も都に持っていかれていた。東京23区の歴史は、事務の権限とそれに見合った財源を手に入れるための闘いの歴史だ」と語気を強める。

 東京をモデルにした大阪都構想も、この財政…

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