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特別養子縁組によって男の子を迎え入れた夫婦と、中学生で妊娠し子供を手放した実母を描いた映画「朝が来る」が23日、公開される。実母を演じた蒔田彩珠(まきたあじゅ)は「映画で描かれていることは誰にでも起こり得ること。大人だけでなく私のような10代にも見てほしい」と語った。
映画は、人気作家の辻村深月の同名小説が原作。カンヌ国際映画祭で受賞歴のある河瀬直美が監督した。演じる片倉ひかりは、交際相手と幸せな日々を送っていたが、14歳での妊娠、出産は保守的な両親との確執を生み、子を手放すことに。心に負った傷は人生を狂わせていく。スクリーンの中の蒔田は顔つきがどんどん変わり、壮絶な歳月を観客に体感させる。
河瀬監督は、クランクイン前に一定期間、役者たちに実際にロケ地で役になりきって生活をさせる独特の手法をとることで知られる。子役として芸歴もそれなりに積んできたが、24時間“ひかり”という別人格で生活する初めての試みに「当初は、自分というものを否定されている感覚になり怖かった」と振り返る。
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