峡北消防本部(韮崎市)の消防署員が手話を学んでいる。聴覚や言語機能の障害がある人が、スマートフォンなどの画面から音声を使わずに通報できる「Net119緊急通報システム」が10月に導入されることを受け、通報だけではなく、搬送や手当て段階でも円滑な意思疎通を図ろうという取り組みだ。
「どこが痛いですか」。指を曲げた手を上に向けて2回振ると「痛い」を表す。9月15日、講習会に参加した管内の消防署員12人が、手話通訳士に倣って真剣な表情で手の動きを学んでいた。現在、手話が使える救急隊員は県内に2人だけ。緊急時、ろうあ者が困難に直面する場面は少なくない。同消防本部によると「いきなり血圧計を巻かれて怖かった」「具合が悪いときに文字を書くのは大変」との声も。
Net119は全地球測位システム(GPS)を活用した通報手段で、住所や氏名を登録すれば、スマホ画面上で必要な項目を選ぶことで消防署員が通報者の元に出動する。総務省消防庁によると、1月時点で全国726の消防本部のうち235本部が導入済みで、本年度末には569本部に広がる見通しだ。
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