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二人六脚

本格的な犬の飼育をしたことのない筆者が保護犬イブとの生活を始めて丸3年。第2部は大田原市に赴任した1年間を振り返り、命を守り育てる意味を考えます。

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二人六脚

保護犬イブと暮らして/3 脱走 足りなかった信頼関係 首輪持った手かまれ流血 /栃木

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散歩中は他の犬のにおいをかいでマーキングすることが多いイブ=福島県会津若松市で2019年3月14日、湯浅聖一撮影
散歩中は他の犬のにおいをかいでマーキングすることが多いイブ=福島県会津若松市で2019年3月14日、湯浅聖一撮影

 外飼いから室内飼いに変わったためか、イブは外に対する執着が尋常ではなかった。私が仕事などで外出しようとすると、「散歩に連れて行って」と言わんばかりに玄関先に陣取った。ドアを開ければ勝手に出てしまう。当然「待て」と言っても聞いてくれない。おやつなどで気をそらしたすきに出ようとしたが、効果があるのは最初だけ。イブのしつこさには手を焼いた。

 福島県会津若松市での生活に少しずつ慣れてきた2018年6月下旬、私はいつものように取材に出掛けようとした。この頃にはイブも静かに見送るようになっていた。だが、それが油断を招いた。ドアを開けた途端、イブは私の脇を猛烈な速さですり抜けて外へ出てしまったのだ。「あっ」と思った時には、もう約20メートル先の国道118号まで走っていた。車の交通量が多い市内有数の幹線道路だ。

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