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学術会議任命拒否

日本学術会議が推薦した新会員候補6人を菅首相が任命しなかった。極めて異例の事態の背景や問題点を追います。

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際立つ菅首相の消極姿勢 学術会議側の要望塩漬け 初のトップ会談

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菅義偉首相との会談を終え、報道陣の取材に応じる日本学術会議の梶田隆章会長(中央)=首相官邸で2020年10月16日午後3時50分、小川昌宏撮影
菅義偉首相との会談を終え、報道陣の取材に応じる日本学術会議の梶田隆章会長(中央)=首相官邸で2020年10月16日午後3時50分、小川昌宏撮影

 菅義偉首相が16日、日本学術会議の梶田隆章会長との会談に応じた。学術会議推薦の会員候補6人を任命しなかった問題で話し合いに応じることで政権批判をかわし、早期の幕引きを図りたいとの思惑がある。だが、任命拒否の説明に消極的な姿勢が改めて浮き彫りになった。

首相周辺「説明の材料、もうない」

 「常に念頭に置いているのは、やるべきことをスピード感をもってちゅうちょなく実行に移すこと。いろんな課題が山積しているけれども、一つ一つ着実に実行に移していきたい」。首相は就任から1カ月を迎えた16日朝、記者団にこう語り、携帯電話の料金引き下げなどへの意欲をアピールしたが、梶田氏との会談予定を尋ねる質問には答えなかった。

 首相は会員候補6人の任命拒否の理由について明確な説明を避け続け、任命拒否の判断も変更しない考えを示している。16日に東京・東新橋の共同通信社で行った講演でも、学術会議の問題には一切触れなかった。5日の内閣記者会のインタビューで語った「丁寧な説明」とはほど遠い状況が続いている。

 それでも、首相が梶田氏との会談に応じたのは、26日に召集される臨時国会で、学術会議の問題を巡って野党から追及を受けるのが必至だからだ。首相として少しでも批判をかわしたいのが本音で、会談後、記者団に学術会議のあり方について「コミュニケーションを取りながら、お互いに進めていこうということで合意した」と強調した。

 しかし、梶田氏が手渡した要望書は3日に内閣…

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