朝鮮学校無償化判決 「私たちの存在認めて」 元生徒の教員訴え /広島

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判決に唇をかむ原告の尹さん=広島市中区上八丁堀の広島高等裁判所で2020年10月16日午後3時18分、小山美砂撮影
判決に唇をかむ原告の尹さん=広島市中区上八丁堀の広島高等裁判所で2020年10月16日午後3時18分、小山美砂撮影

 広島朝鮮初中高級学校の高級部(東区)を高校無償化の対象外とした国の処分を、合法と判断した16日の広島高裁判決。学校側の弁護士が「不当判決」との垂れ幕を掲げると、待機していた約150人の生徒や支援者らは、「司法は、学ぶ権利を認めろ!」とシュプレヒコールをあげた。

 判決後、法廷から出てきた原告の1人で元生徒の尹雅璂(ユンアギ)さん(26)はその輪に加わったものの、手も、声もあげずにうなだれていた。同校で高級部まで学び、現在は教員として朝鮮の歴史を教える。「言葉にならない。裁判所がこんな差別を容認していいのか」。その声が憤りに満ちていた。

 西区に生まれた在日3世。初級部でサッカーに心血を注いでいた2006年、北朝鮮が弾道ミサイルの実験を繰り返した直後には、日本の小学校との試合中に「ミサイル」と耳元でささやかれた。外交上の問題から敵視された日本社会にあって、学校は心のよりどころだった。息苦しさを共有する仲間と学び、ルーツへの思いを強くした。

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