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冷戦学び「新冷戦」を避けよ 于鉄軍 北京大学国際戦略研究院副院長

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 最近の中米関係の急速な悪化は、北京とワシントンが「新冷戦」に突き進んでいるのか、すでに「新冷戦」の初期段階にあるのかという議論を、研究者や政策決定に関わる人々の間に巻き起こしている。

 中国の当局者は「(対立をあおる)冷戦メンタリティー」を批判する場合を除き、「冷戦」という言葉を使いたがらないが、現在の中米の戦略的な競争と20世紀後半の米ソ冷戦との間には、いくつかの類似点が存在する。

 第一に、超大国間の戦略的競争があらゆる次元で展開されている。第二に、対立には強いイデオロギー色があり、双方がそれぞれの体制の優位性を主張している。第三に、最近の両国関係は緊張と危機の連続だ。過去2年間、私たちは、米ソ冷戦の特徴だった相互不信や恐れに基づく敵対的な考え方を目の当たりにしてきた。

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