メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

コロナ禍の山形ビエンナーレ 人の「絆」紡ぐ芸術祭 商店街舞台に、新たな形へ

すずらん通りのビル2階の特設スタジオからプログラムを発信した=山形市で2020年9月22日午後6時40分、日高七海撮影

[PR]

 新型コロナウイルスの影響で、初のオンライン中心の開催となった「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020」(東北芸術工科大主催)は、芸術祭を通して、人と人の「絆」を表現する新たなスタイルに挑戦した。地域を「主人公」とし、キュレーターを務めた同大の青山ひろゆき准教授は「アートへの垣根が低くなり、人とのつながりが生まれた」と手応えを口にした。【日高七海】

 イベントの舞台に選んだのは、JR山形駅近くの「大手門通りすずらん商店街」。人の息づく環境は、プログラム「まちとひと」に最適だった。

 商店街の一角のビルでは1階で展示、2階の特設スタジオを活用して障害を持つ人とアートの関係を考える「まちのおくゆき」を配信したり、同大教授らが、飲食店を利用する市民に講義する「美術の学校」を実施したり、四つのプログラムを展開。飲食店には特製の升と、郷土料理の「だし」の味をイメージして作られたビールを提供し、利用は店側に任せる代わりに協力を呼び掛けた。

 コロナ禍で閉塞(へいそく)感が漂っている街並みに変化は現れた。「人を呼びたいね」。終盤には、商店街の人も積極的に参加するようになり、青山准教授は「街の人自体の変化に手応えを感じた。楽しいイベントを見せるだけでなく、街の人が参加できることが地域の芸術祭には必要」と語る。

 人間同士のつながりが希薄になりつつあるとも評される現代社会において、芸術祭は新たな可能性を発見した。授業でプログラムを活用したり、紡いだ商店街の人々との絆を絶やすことなくイベントをしたりしていく。「ここからが始まり。学生が作品を通して社会参加する機会も作りたい」。新たな芸術祭の形を確立していく。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 複数選手が脱水症状 プリンセス駅伝でアクシデントが相次ぐ理由とは

  2. ORICON NEWS 『鬼滅の刃』もはや“日本経済の柱”と話題 映画は歴代1位発進、東宝株価が高値更新…企業コラボも恩恵続々

  3. 特集ワイド 令和おじさん、パンケーキおじさん 「庶民派」菅首相の正体 中島岳志・東工大教授に聞く

  4. 学生陸上で性的書き込み ライブ配信のメッセージに 競技連合「侮辱行為だ」

  5. データで見る将棋 王将戦リーグ 藤井王位が単独首位で挑戦する可能性は1万6000分の1?

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです