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将棋

第79期名人戦A級順位戦 羽生善治九段ー糸谷哲郎八段 第10局の5

 図の[先]8六竜を見て、糸谷が右太ももを思い切りたたいた。「[後]4五歩[先]同香[後]同桂と進めると[先]3二桂成!と成り捨てられるのが嫌でした」と感想戦で糸谷は言う。[後]同金なら[先]3四飛の王手金取りがある。この順が見えたので思わず太ももをたたいたのだろう。糸谷は3分考えて3四に銀を打った。敵の打ちたいところに打ったわけだ。嫌な筋を消してから糸谷は[後]4五歩~[後]4六歩と香を取る。

 「[後]4六歩には[先]同竜と取り[後]4五銀なら[先]同竜[後]同桂[先]5二成桂と進める方がまだ難しかったですね。本譜は成桂を抜かれてからはダメになりました」と羽生が振り返って感想戦が終了したが、[後]5二角(途中図)と成桂を取られた局面から[先]5五歩[後]4三玉[先]4四歩[後]4二玉[先]6二飛成と進めれば[先]3二金以下の詰めろで、まだ難解な終盤が続いていたようだ。

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