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社説

森友公文書改ざん 国は経緯ファイル開示を

財務省=東京都千代田区で2016年6月7日、井出晋平撮影

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 大阪市の学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省による文書改ざんの経緯を記録したファイルの存在がクローズアップされている。

 改ざんを指示され自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さんがまとめたとされる。元上司が赤木さんの妻との会話で「これを見たら我々がどういう過程で(改ざんを)やったのか全部分かる」と存在を指摘し、それが録音データとして残されていた。

 妻側は国などを相手にした訴訟で録音データを提出し、ファイルの開示を求めている。国側は「回答の必要がない」として存在の有無さえも明らかにしていない。

 しかし、直接、改ざんした当事者の記録である。国はただちに開示し経緯を明らかにすべきだ。

 財務省の調査報告書によれば、改ざんは当時理財局長だった佐川宣寿氏が主導したという。だが動機は不明で、指示系統もはっきりしていない。麻生太郎財務相は動機について「それが分かれば苦労しない」と開き直った。

 あいまいな幕引きに納得していない国民は多い。今年6月には、第三者委員会による調査を求めて約35万筆の署名が安倍晋三前首相らに提出された。

 菅義偉首相や麻生氏は、再調査は必要がないとの考えだ。だが自民党総裁選で、石破茂元幹事長と岸田文雄前政調会長は再調査や説明の必要性に言及した。

 このままファイルの存在をあいまいにし、開示を拒否すれば国民の信頼は取り戻せない。

 録音データの中で、元上司は森友学園への国有地売却の問題にも触れていた。

 財務省はこれまで鑑定価格から約8億円値引きして売却した理由を、地下にある大量のごみ撤去費などがかかるためと説明してきた。だが元上司は「8億円の算出に問題がある」「確実に撤去する費用が8億円という確証はとれていなかった」と疑問視する。

 この問題を捜査した大阪地検特捜部は佐川氏らを不起訴にした。しかし、8億円も値引きした動機は不明なままだ。

 なぜ、改ざんが行われ、国有地が大幅に値引きされたのか。動機と経緯が明らかにならない限り、改ざん問題は終わらない。

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