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日米地位協定

在日米軍に対する特別待遇を定め、さまざまな問題を生む元凶ともされる日米地位協定。見直しを求める声が広がっています。

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深夜・早朝飛行「また来たか」 我が物顔で飛ぶ米軍機 形骸化する制限合意

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米軍機パイロットに注意を促そうと、沖縄県金武町役場の屋上に書かれた「NO FLY ZONE」(飛行禁止区域)の表示=金武町で2020年9月10日午後1時3分、遠藤孝康撮影
米軍機パイロットに注意を促そうと、沖縄県金武町役場の屋上に書かれた「NO FLY ZONE」(飛行禁止区域)の表示=金武町で2020年9月10日午後1時3分、遠藤孝康撮影

 日本の空を我が物顔で飛び回る米軍機。全国の米軍専用施設の約7割が集中する沖縄では、普天間飛行場や嘉手納基地周辺だけでなく全域で日米両政府が飛行の制限で合意した午後10時以降も頻繁に騒音が確認され、住民から憤りの声が上がる。2018年に輸送機オスプレイが正式配備された東京都の米軍横田基地でも騒音が増加し、市民の生活に影響を与えている。

騒音、深夜早朝に年890回

 闇夜にプロペラ音がこだましては消え、またこだまする。

 20年9月10日、沖縄本島北部にある金武町(きんちょう)の中川地区では深夜まで米軍機の飛行音が響いていた。午後9時に集落の真上をオスプレイが通過。午後10時半には機体は見えないものの、隣接する米軍キャンプ・ハンセンの方向から約10分間、ヘリコプターのプロペラ音が断続的に聞こえた。

 中川地区にある公民館では19年度、防衛省沖縄防衛局が設置した測定器で60デシベル以上の騒音が6214回発生。うち890回は午後10時~午前7時の深夜早朝だった。騒音発生回数は平均で日に17回、深夜早朝だけでも2・4回。キャンプ・ハンセン内にはヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)が複数あり、離着陸訓練などをする米軍大型ヘリコプターやオスプレイなどが昼夜問わず飛び交う。

 金武町は19年度、中川地区にある中川小学校など町内5カ所の公共施設の屋上に「NO FLY ZONE」(飛行禁止区域)と記した表示を施した。夜間も光が当たれば文字が浮かび上がり、住宅地上空を飛ぶ米軍機のパイロットに注意を促しているが、表示後も訓練は続く。中川地区に住む男性(45)は「米軍基地があったおかげで生活が成り立ってきた人もいる。でも事故の危険がある以上、飛ばないに越したことはない」と複雑な心情を吐露する。

 隣の宜野座(ぎのざ)村も山間部は米軍キャンプ・ハンセンの訓練場で、その面積は村の半分を占める。米軍機が日常的に飛び、深夜早朝…

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