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「万葉古道」を尋ねて

万葉の時代の暮らしを支えた「古道」。わずかな手掛かりを頼りにいにしえの道を尋ねます。

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交流・別れ・流浪/69 吉野/10 七夕伝承、神仙境「竜門」の滝 /奈良

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いかにも神仙境らしい高さ23.6メートルの竜門滝=奈良県吉野町山口で、栗栖健撮影
いかにも神仙境らしい高さ23.6メートルの竜門滝=奈良県吉野町山口で、栗栖健撮影

 神仙思想は、中国で2400年前ごろからいろんな民間信仰が結びついて生まれた。服薬と山での修行で不老長生を体得し、空を飛ぶなどの能力も身に付けた神仙、仙人になれるとする。無為自然を説いた老荘思想などと結び付き、漢民族の民族宗教である道教を形成。道教は5世紀ごろ体系化され、わが国に伝わって今も行事、伝承などに影響が残る。

 平安時代・12世紀前半の「今昔物語」に「仙の法を行」って仙人になった人が籠もった話が出ている「龍門寺」(吉野町山口)は、奈良盆地と吉野の間にそびえる竜門岳(904メートル)の南側の谷の奥だ。3段になって落ちる高さ23・6メートルの竜門滝の上に塔跡が残る。立地からも滝を意識したことが分かる。滝は吉野川の支流だ。

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