●
ありのままの内容はひとえに困惑を惹(ひ)きおこしてしまった。とはいえ、それはやむをえない結果ではあると横口健二は思っている。
そもそも自分自身、この降ってわいたように登場した韓国人女性をどう評価すればいいのかいまださっぱりわかっていない。それゆえなおのこと、本人に会ってすらいないハナコ(、、、)が戸惑いをぬぐえずにいるのは当然の反応だろうと受けとめるほかない。
名刺を手にとり、駐日大韓民国大使館二等書記官という職名を認識した時点でハナコ(、、、)はなぜ、と怪訝(けげん)な顔つきになっていた。つづいて横口健二がことの次第をすべて端折(はしょ)らず説明していったが、そんななか、彼女が首を振るのは縦よりも横のほうがはるかに多かった。
この記事は有料記事です。
残り686文字(全文1011文字)
毎時01分更新
当コラムで前回予想した通り、ラジオ番組「村上RADIO」(…
22日に発効した核兵器禁止条約は、開発や保有、使用などを例…
広島への原爆投下から75年と169日。核兵器禁止条約が発効…