北の大地で父と磨いた長打力 仙台育英・秋山 秋季高校野球東北

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【柴田-仙台育英】三回裏仙台育英無死、満塁本塁打を放った秋山=石巻市民球場で2020年10月20日、和田大典撮影 拡大
【柴田-仙台育英】三回裏仙台育英無死、満塁本塁打を放った秋山=石巻市民球場で2020年10月20日、和田大典撮影

 高校野球の秋季東北大会は20日、宮城県石巻市の石巻市民球場で行われ、20年ぶりの宮城県勢対決となった決勝は、仙台育英が18―1で柴田に大勝し、2連覇を果たした。

 北の大地で鍛え上げた打撃が、決勝で花開いた。1点リードで迎えた三回、無死満塁。仙台育英の5番・秋山俊(2年)は2球目の変化球をファウルにし、「次は直球が来る」と配球を読んだ。狙い通りに内角直球を豪快に引っ張ると、打球は右翼方向へ伸びていった。試合の流れを大きく引き寄せる、高校初の満塁本塁打。「いい感じで当たってくれて良かった」と興奮気味に振り返った。

 昨年は「日本一」を掲げてスタートし、秋季東北大会で優勝。出場予定だった今春のセンバツは、新型コロナウイルスの感染拡大により中止となった。悔し涙を流す3年生から、「『日本一を取ってくれ』と言われた。今まで以上に責任と自覚が芽生えた」という。

 先輩たちの無念を晴らすべく、コロナ下での活動自粛期間中は、地元の北海道登別市に戻り、打撃を見直した。高校野球経験者の父からアドバイスを受け、タイミングが遅れ気味だった打撃フォームを修正。バットの先端が後ろに残らず最短距離でボールを捉えられるように工夫した。

 バドミントンのシャトルを使った打撃練習では、きっちり芯で捉えるミート力を養った。速球にも振り遅れずに力強く振り抜くフォームを身に付けると、長打力が増し8月から本塁打の数が増えた。

 東北大会ではここまで思うような結果を出せなかったが、最後の最後に満塁本塁打で、優勝を後押しした。「自分の役割はとにかく振っていくこと。甲子園に向けて、また一から頑張りたい」。3年生の思いを胸に、目標の日本一に向けて成長を続ける。【尾形有菜】

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