メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

余録

第一次大戦が終結したのは…

[PR]

 第一次大戦が終結したのは1918年11月11日、スペイン風邪の流行の第2波が欧州を襲っているさなかだった。第2波は9月から欧州各国で広がり、第1波よりも飛躍的に高まった毒性で死者を激増させた▲欧州の諸都市では劇場などが閉鎖されたが、和平に関心が集まったパリでは劇場もカジノも開かれ、市民は夜の歓楽をためらわなかった。10、11月の2カ月の間にパリでは感染が原因とみられる死者を1万4000人以上出している▲この時に38歳で亡くなった詩人アポリネールの名が病名に用いられたのは、同じ壮年層の死者が突出して多かったためらしい。流行の「第2波」という言葉が欧州の人々に呼び起こすのは、こんな悪夢のような歴史的記憶なのだろう▲欧州で新型コロナ感染者が急増し、フランスではパリはじめ主要都市で夜間外出禁止令が出るなど、各国は「第2波」の対策に追われている。欧州全体の1日当たりの新規感染者数は、米国、ブラジル、インドの総計を超えたという▲102年前との違いは、第1波と比べても重症者や死者の数を抑えられていることだろう。だが、これから冬にかけて感染拡大を制御できるかどうか確信をもてる政治指導者は誰一人いまい。欧州という文明が迎える試練の冬である▲さらに見渡せば、全世界の感染者数は4000万人を超えたという。専門家によれば増加と減少が「拮抗(きっこう)している」という日本の感染状況だが、どうも嵐の吹きすさぶなかの微妙なバランスのようである。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. GSで偽1000円札使われる 山口・下関 透かしある手の込んだ作り 記番号や印影はなし

  2. 時短に「またか」「悩む」 東京都内の飲食店悲鳴 「従わないと白い目で…」

  3. ソフトバンクが日本一 巨人に4連勝し、4年連続11回目 シリーズ最多12連勝

  4. 「感染を制御できない」 専門家に強い危機感 会合後に漏れた本音

  5. 経路不明急増、保健所パンク…「日本モデル」もう限界 「政府も危機感共有を」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです