家族の夢背負い挑むプロの道 「異端」の社会人スラッガーが見据えるドラフト

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 いざという時、なぜだか思い通りにいかない。

 思い返せば、野球を始めてからこんなことの繰り返しだった。ドラフト会議を約3週間後に控えた10月6日、川崎市多摩区の読売ジャイアンツ球場。一人の若者が猛烈なプレッシャーと対峙(たいじ)していた。今川優馬、23歳。昨年、社会人野球の最高峰である都市対抗野球大会を制したJFE東日本(千葉市)を支える強打の外野手だ。

 試合の相手は、球界の盟主・巨人の2軍。オープン戦では普段、対戦するのは他の企業チームばかりだが、この日の目の前の敵は違った。子どもの頃から目標としてきたプロ野球選手である。「アピールするには、ここで結果を出すしかない」。意気揚々と球場に乗り込んだものの、現実は厳しかった。力みからスイングが中途半端になり、守りでもミスを犯す。「こんなはずじゃないのに」。時間の経過とともに、図らずもゲームは終盤へと…

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