古豪も部員不足 秋田高校ラグビー部の奮闘 いつか再び花園へ

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ゴール前の密集からフッカーの進藤大選手(3年)が押し込んで先制のトライを挙げる=秋田市で2020年10月9日午後2時43分、駒木智一撮影
ゴール前の密集からフッカーの進藤大選手(3年)が押し込んで先制のトライを挙げる=秋田市で2020年10月9日午後2時43分、駒木智一撮影

 部員不足に悩む高校ラグビー部は少なくない。全国高校ラグビーフットボール大会に出場した経験がある部でさえ、危機に直面している。花園出場6回を誇る秋田県の古豪、秋田高校ラグビー部はこの秋の県予選で、部員不足から単独での出場はかなわず、創部97年目にして初めて他校と合同チームを組んで試合に臨んだ。【駒木智一】

 秋田高校は1873(明治6)年創立で秋田県を代表する進学校。文武両道を掲げる中、ラグビー部は花園出場6回、ベスト4入りした実績もある。しかし近年は部員不足に悩み、最後に花園に出場した2006年度ですら、15対15の実戦形式の練習ができない26人だった。夏までは他校と合同チームを組みながらスキルアップに励み、秋の県予選までになんとか部員を集めて単独チームとして出場するという状況が続いていた。

 ただでさえ部員勧誘は難しいのに、今年は思わぬ事態が起きる。新型コロナウイルスの感染拡大だ。単独チームとして出場することを目指して1年生を勧誘する準備をしていたものの、春先から全国的に感染状況が深刻になった。4月の入学式では積極的な勧誘ができなかった。さらに、政府の緊急事態宣言を受けて学校が1カ月ほど休校し、休校が明けても校内での移動に制限が設けられるなどしたため、勧誘の機会を逸した。佐藤栄幸監督(40)は「休校が長引き、勉強の遅れを取り戻したいという生徒が多かった」と話す。勉強の遅れに不安を抱くのは上級生も同じで、数人の退部者が出たという。

 結局、集まった1年生の新入部員は3人。8月の時点で、けがを抱えた選手を含めても部員数は12人だ。大会が近づくにつれ、焦りも募る。菅原正義主将(3年)は「創部97年の伝統を自分たちの世代で途絶えさせてしまうのは嫌だった」という。他部からの助っ人で頭数だけでもそろえ、試合中は助っ人にはサイドラインの外にいてもらい、12人以下で試合に臨むことも考えた。しかし、苦肉の策には抵抗もあり、9月上旬に単独チームでの出場を断念した。

 他校との…

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