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余録

「夜鷹蕎麦食べて間に合ひ終電車…

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 「夜鷹蕎麦(よたかそば)食べて間に合ひ終電車/飯田京畔(いいだ・きょうはん)」。酒の後のしめのそばを食べる時間と競り合う終電の出発だが、その10分、20分の差が死活問題とラーメン店などの主人は嘆く。終電繰り上げの波紋である▲JR西日本に続き、JR東日本も来春に予定する首都圏17路線の終電時刻繰り上げの概要を発表した。うち山手線の繰り上げ幅は最大20分程度という。また繰り上げ時間が最大となる青梅線と高崎線では、37分程度早まることになる▲コロナ禍による深夜帯の利用減で弾みのついた終電繰り上げだが、鉄道会社によれば、繰り上げは線路などの保守点検時間の確保のためにも必要になっていた。作業員不足と過密ダイヤによる工事量増加のはざまでの打開策だという▲終電時刻といえば、戦後の経済発展とともに遅くなったと思われがちだ。だが、戦前の1933(昭和8)年の山手線の渋谷駅の終電は内回り外回りとも午前1時台で今より30分以上遅い。戦前の日本人も結構、宵(よい)っ張(ぱ)りだったのだ▲「終電車まだある夜業しまひけり/岩崎健一(いわさき・けんいち)」。深夜残業をいとわぬモーレツ社員は今は昔の話だ。だが外国人観光客のニーズに応じた終電時刻延長実験が行われ、五輪期間中の終電延長が検討されたのはつい今年初めのことである▲風向きを逆転させたコロナ禍の衝撃には舌を巻くが、それは潜んでいた社会的変化と課題とを浮き彫りにしたのだともいえる。「終電の次ぎが始発や去年今年(こぞことし)/馬場菊子(ばば・きくこ)」。次にはコロナ後社会の始発が出るのか。

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