地球上で一番栄えている「土壌微生物」 話したくなるエピソード満載の本

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
著書を手にする佐賀大名誉教授の染谷孝さん=竹林静撮影
著書を手にする佐賀大名誉教授の染谷孝さん=竹林静撮影

 植物や動物の成長を人知れず助けたり、洞窟で不思議な鉱物を作ったり――。実は、全て土の中で暮らす微生物の働きだ。佐賀大名誉教授の染谷孝さん(67)が、26年間の研究成果をまとめた「人に話したくなる土壌微生物の世界」(築地書館)を出版した。微生物の奥深さに触れ、別世界をのぞいているような気持ちになる一冊。目に見えない微生物を「蛍光染色」という技法で可視化した写真も紹介され、染谷さんは「身近にいるのに意外と知らない微生物を知ってほしい」とPRする。【竹林静】

 染谷さんは1953年、東京都江戸川区に生まれた。高度経済成長の時代になると工業生産が増える一方、各地で公害が発生。染谷さんの実家近くの工場からも亜硫酸ガスが漏れ出していた。工場付近では小児ぜんそくが多発し、染谷さんも小学生時代は重いぜんそくで苦しんだ。「環境問題に土壌微生物の研究で貢献したい」と、東京教育大(現筑波大)から東北大大学院へ進み、農学博士の学位を取得した。

この記事は有料記事です。

残り530文字(全文945文字)

あわせて読みたい

注目の特集