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#最後の1年

新型コロナに揺れる学生スポーツ界。最高学年の選手は無念や戸惑いを抱きながら「最後の1年」を過ごしています。

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#最後の1年

「日本一の主務に」 葛藤越えて仲間支える早大ラグビー部の優しき柱

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仲間たちの練習を見守る亀井亮介=東京都杉並区の早大上井草グラウンドで2020年10月7日午後4時20分、黒川優撮影
仲間たちの練習を見守る亀井亮介=東京都杉並区の早大上井草グラウンドで2020年10月7日午後4時20分、黒川優撮影

 2年連続大学日本一を狙う早稲田大ラグビー部が、関東大学対抗戦を3連勝で滑り出した。新型コロナウイルスの影響で一時は危ぶまれた開幕にこぎ着け、仲間たちがグラウンドを疾走する姿に胸を熱くするのは、主務の亀井亮介(22)=スポーツ科学部4年=だ。裏方としてチームを支える。

 約1カ月遅れの開幕となった10月4日、東京・秩父宮ラグビー場。入場制限のため観客は4260人にとどまり、声援自粛が求められた。その静けさの中、伝統の赤黒ジャージーをまとったグラウンドの15人は前後半で7トライを重ね、青山学院大に47―21で勝利。グラウンドサイドで見届けたブレザー姿の亀井は「ようやくここまでこぎ着けた」と安堵(あんど)の息をついた。

5軍からタックルで存在感も突然のヘルニア

 長野県飯田市に生まれた。五つ上の兄がラグビーをしていた影響で、小学1年から地元のラグビースクールで楕円(だえん)球を追った。パスが得意で、ポジションは主に司令塔のスタンドオフ(SO)を務めた。小学校の卒業アルバムには、アジアで初の開催が決まっていた「2019年のワールドカップ日本大会に出場する」と記し、中学時代も同じくスクールで鍛錬を積んだ。

 高校は県内有数の進学校で、全国高校大会9回出場の飯田高に進んだ。初心者が多い中、チームの支柱となり聖地・花園を目指したが、3年連続で岡谷工高に県大会決勝で敗れた。

 早大では「自分がいかに『ぬるま湯』にいたか思い知らされた」という。全国から鼻…

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