メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

佐藤優・評 『毒親と絶縁する』=古谷経衡・著

『毒親と絶縁する』

 ◆古谷経衡(つねひら)著

 (集英社新書・902円)

進路強要による虐待の構造

 ドイツの哲学者ヘーゲルは、「ミネルバのフクロウは夕暮れを待って飛び立つ」と言った。ある時代の構造が理解できるのは、その終焉(しゅうえん)期であるということだ。本書を書くことで、古谷経衡氏は、両親による教育虐待の全体像を眺め、そこから新しい人生に向けて飛び立ったのである。

 古谷氏の父は国立大学と大学院を出て研究職についた。母は商業高校から短期大学に進んだ。客観的に、社会的地位を上昇して中産階級に加わった人たちだ。しかし、トップエリートにはならなかった。そこで息子の経衡氏には、札幌の難関高校から北海道大学に進学する道が息子にとっての幸せと確信し、嫌がらせや暴力を伴いながら勉強を強要した。客観的に見て教育虐待だ。両親の望む高校に入学できなかった経衡氏はパニック障害を起…

この記事は有料記事です。

残り1006文字(全文1380文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 見る探る 赤旗はなぜ桜を見る会をスクープできたのか 見逃し続けた自戒を込めて、編集長に聞いてみた

  2. 広島の山林遺体 男女3人を強殺容疑で再逮捕へ 金銭トラブルか 大阪府警

  3. 「桜」前夜祭 安倍氏周辺、補塡認める 「前首相には伝えず」 収支報告不記載

  4. 新型コロナ 「GoTo」 札幌・大阪市へ3週間停止 政府、解約料肩代わり

  5. 捜査員に知らされた姉の犠牲 「まさか路上生活とは」「理不尽」渋谷傷害致死

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです