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コロナ感染拡大で地方の医療崩壊懸念 他県の支援で切り抜けた沖縄の経験とは

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新型コロナウイルス感染症対策本部で対応に追われる沖縄県や防衛省、厚生労働省の職員ら=那覇市の県庁で2020年8月26日午前11時49分、竹内望撮影
新型コロナウイルス感染症対策本部で対応に追われる沖縄県や防衛省、厚生労働省の職員ら=那覇市の県庁で2020年8月26日午前11時49分、竹内望撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大が続くと、医師ら医療従事者が少なく、病院の体制も脆弱(ぜいじゃく)な地方では、医療崩壊の危機につながる。今夏に医療体制が逼迫(ひっぱく)した沖縄県には、他県から看護師が派遣されるなど都道府県の枠を超えた支援が広がった。冬の感染拡大に備え、地方をどう守っていくのか。沖縄県への支援は新たなモデルケースになる可能性がある。

10万人当たり新規感染者、全国最多が1カ月以上

 沖縄県庁4階の講堂に設置された新型コロナウイルス対策本部では8月下旬、県の職員にまじって厚生労働省の職員や災害派遣された自衛隊員ら計約70人が感染者の入院調整や発生したクラスター(感染者集団)への対応などにあたっていた。壁際のボードには新規感染者の情報、大型のスクリーンには各病院の入院者や空き病床の状況が表示され、職員が電話で情報収集し、対応を協議していた。現在は県職員と医療関係者の約40人態勢に縮小されたが、完全な収束は今も見通せない。

 沖縄県では7月7日まで68日間、新規感染者はゼロだったが、7月23~26日の4連休を境に様相が一変した。新規感染者は28日に21人、29日に44人、31日に71人と急増。想定を大きく上回る発生に、31日には玉城(たまき)デニー知事が「爆発的な感染拡大がみられる。医療崩壊を食い止めなければいけない」と県独自の緊急事態宣言に踏み切った。県は、7月に入って県内外の往来が増えてウイルスが持ち込まれ、人の動きが活発になった4連休で一気に広がったとみる。

 県は厚労省が6月に示した「新たな流行シナリオ」に沿って、第2波が到来した際に入院や療養が必要になる感染者数をピーク時で425人と推計していた。だが、感染拡大のスピードは「予想以上」(県の担当者)で、7月29日まで宿泊療養施設を確保できていなかった県はあわてた。

 感染者の急増に対応するため、県は医療機関に病床の拡充を要請するとともに、宿泊療養施設の開設を急ぎ、7月30日に60室、8月4日に更に130室を確保。8月2日には自宅療養も認める方針に切り替えたが、患者の振り分けに時間がかかり、新規感染者が100人確認された8月7日には入院先や療養先を「調整中」とする感染者が399人に。入院や療養が必要な感染者数は8月16日のピーク時で1156人と、推計の2・7倍に達した。

 感染の急拡大は検査体制も圧迫した。…

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