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文学碑の散歩道

/8 文京・湯島天神-泉鏡花 名作生んだ筆、塚に眠る 梅林の池のほとり幽玄な趣 /東京

 道具が大切にされた時代、使い終えた愛用の品を地中に埋め、石碑を建てて「塚」を築くことがあった。文京区の湯島天神に造られた泉鏡花(1873~1939年)の筆塚は、鏡花が手にした筆や墨が眠る、何ものにも代えがたい記念碑だ。

 この筆塚が建てられたのは、鏡花が亡くなって3年後の42年。故人と関わりの深かった久保田万太郎、里見弴らが力を尽くした。梅林の池のほとり。斜め後ろには橋も見えて、鏡花の文学にふさわしい幽玄な趣がある。

 鏡花は郷里の金沢から上京後、湯島天神に近い所で下宿住まいをしたことがあり、代表作の「婦系図」や「湯島詣」に湯島天神が出てくるのはそのためと語ったことがある。ただし、新派悲劇の「婦系図」での見せ場の「湯島の境内」は小説になく、舞台化初演を見た鏡花が台本に手を加え、改めて書き下ろした。従ってここに出てくる名文句「月は晴れても心は暗闇だ」「切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ」も舞台…

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