- Twitter
- Facebook
- はてなブックマーク
- メール
- リンク
- 印刷
テレビドラマ「半沢直樹」が終わって寂しい。 一介のサラリーマンだった半沢が正義感という栄養を糧に成長し、終盤、泣く子も黙る政権与党幹部に叩きつける啖呵の数々。
その半沢に、どれだけの人々が鬱積を晴らし、束の間の精神浄化作用を味わったことだろう。
そう思っているところへ、高嶋進さんから『死の隧道(ずいどう)をゆく』という本が送られてきた。自身を投影した主人公の旅路を描いた連作で、この本で10冊目。
高嶋さんはあとがきで『ペスト』のアルベール・カミュを引いてこう書く。
この記事は有料記事です。
残り721文字(全文956文字)