旧足尾銅山 崩落対策、早期実施を求める 群馬の団体が調査 栃木

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カラミがむき出しになった旧松木堆積場を視察する調査参加者=栃木県日光市で2020年10月27日午後2時2分、太田穣撮影
カラミがむき出しになった旧松木堆積場を視察する調査参加者=栃木県日光市で2020年10月27日午後2時2分、太田穣撮影

 栃木県日光市足尾町の旧足尾銅山で27日、鉱毒被害者団体による山元調査が行われた。管理する古河機械金属(本社・東京)は今年、鉱滓(こうさい)を埋めた堆積(たいせき)場からの浸透水の排水系統を一部で二重化するなど災害時対応を強化したが、長年の課題となっている旧松木、有越沢両堆積場の崩落対策は進んでおらず、団体側は対策の早期実施を改めて求めた。

 調査したのは、銅山による水田の土壌汚染の責任を同社の前身「古河鉱業」に認めさせた「渡良瀬川鉱毒根絶太田期成同盟会」(群馬県太田市、板橋明会長)。14ある堆積場のひとつ・源五郎沢堆積場が決壊し、被害を受けた1958年から継続している。コロナ禍の今年は見送りも検討したが、「調査は被害者団体の権利。市民の水源を守る上でも放棄できない」(板橋会長)として参加者を例年の半数の20人に絞り、感染防止対策を徹…

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