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記者の開示請求が追い込んだ? 目黒区議会「裏会議」休止の一部始終

目黒区議会が入る目黒区総合庁舎=東京都目黒区で2020年10月27日、木許はるみ撮影

 東京都目黒区議会に存在していた非公開の会議が活動を休止した。記者の出した1通の情報公開請求がきっかけになったらしい。区民の傍聴はできず議事録もない、いわば「裏会議」だ。請求の後、おかしなことが次々に起きた。議会事務局が記者の情報を議員に「漏えい」し、それを記した文書をすぐ廃棄。公文書をそんな簡単に捨てていいのか――と取材を続けていたら、その会議自体をもうやめるという。28万区民の代表34人で構成される議会で何が起きたのか。一部始終を報告する。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】

目次

・非公開で議事録もない会議

・まさかの「全部開示」

・「請求者名漏えい」との読売新聞記事に驚く

・文書入手で見えた真相

・「報道機関は一般の請求者とは違うと思って」

・「開示請求者の属性は必要ない情報」と専門家

・「不適切な文書なので廃棄した」

・「臭い物にふた」

・情報公開条例はあっても公文書管理条例がない

・検討会が突然休止された理由

・別の密室に場所が移るだけにならないか

(この記事には上記の内容が書かれています。読了まで約8分かかります)

非公開で議事録もない会議

 取材しようと思ったのは、白川愛区議(無所属)のブログを読んだからだった。タイトルは「ここが変だよ、目黒区議会」。議会や議員の活動方針を話し合う「議会運営事項検討会」という名前の会議が非公開で開かれており、議事録もないという。

 普通の議会では、そういうことは議会運営委員会(議運)で決められる。議事録が公開され、傍聴可能な議会も多い。しかし、目黒区の場合は、検討会で決めたことが議運の採決で正式決定になるという。実質的な議論が区民の目の届かない「裏会議」で行われていることになる。そんなことがあっていいのだろうか――。

 検討会には会派所属の議員だけが参加できる。配布資料は公開禁止で、無所属議員は▽傍聴のみ▽意見があれば書面で――などさまざまな制約があった。疑問に思った白川氏は配布資料をブログで公開した。SNSへの投稿も問題視された白川氏は以降、検討会の傍聴を禁止され、配布資料も受け取れなくなった。そのため、白川氏は検討会で配られた資料を見ようと、8月11日に情報公開請求をした。目黒区議会には議会独自の情報公開条例がある。

 結果は「開示拒否」。条例に定められた不開示理由の一つ「公にすることにより、公正または適正な意思決定を著しく妨げるおそれ…

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残り4712文字(全文5708文字)

木許はるみ

1985年生まれ、愛知県出身。中日新聞、Business Insider Japan、じゃかるた新聞を経て2020年入社。外国人住民、公害、地方議会の取材をしてきた。アートや科学が好き。

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