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石川県七尾市が国史跡「七尾城跡」で城中心部としては初となる発掘調査を進めている。能登の戦国大名・畠山氏の拠点だった城は日本最大規模の山城とされるが、石垣の一部などが現存するだけで構造については謎が多い。市は今回の調査を巨城の全容解明の足がかりとしたい考えだ。【林哲平】
七尾城跡には本丸や二の丸、三の丸、畠山家の重臣だった遊佐(ゆさ)氏の屋敷とされる複数の遺構群がある。今回の調査対象は本丸跡から約20メートル下の遺構「調度丸」(東西約60メートル、南北約40メートル)。調度丸は一般的には武具を調える場所とされるが、市教育委員会によると、城跡に関する情報の多くは江戸時代に描かれた絵図が基になっていて、戦国時代当時の城の姿は明らかになっていない。
調度丸には長さ約20メートルの石垣が残っており、市教委はここに土塀に囲まれた重要な施設があったとみている。9月23日に始まった調査では既にかめとみられる焼き物の破片などが出土。発掘で遺構の構造や埋蔵物の分析が進めば、施設の役割や城全体の構造を解き明かす糸口になると期待される。
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