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新型コロナウイルスが再び猛威を振るい、感染の「第2波」を迎えている欧州。30日から再び全土で外出制限が始まったフランスでは、生活必需品以外の店舗は閉鎖を強いられ、経済活動の縮小による景気の二番底懸念が強まっている。感染再拡大に翻弄(ほんろう)されるフランス南部マルセイユを訪れた。
ヨットが所狭しと並ぶ古い港の周辺には、名物の魚料理「ブイヤベース」をふるまうレストランやカフェなどがずらりと軒を並べる。マクロン大統領が外出制限を打ち出す直前の10月下旬、かつてなら夜遅くまでにぎわっていた飲食店街では、午後8時半を過ぎるとおしゃべりに興じていた客が帰り支度を始めた。
マルセイユやパリなど感染が再拡大する地域では10月半ばから、午後9時以降の外出を禁止した。「通常なら営業は午前2時まで。夜間外出禁止で売り上げは昨年の7割減だ」。バー経営者のホアン・フィリペさん(44)は肩を落とす。客の姿がなくなると港町は静寂に包まれた。
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