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アートの扉

発見!お宝 太田記念美術館/3 小林清親 東京新大橋雨中図 水面に映る郷愁の念

1876年 太田記念美術館蔵

 小林清親は、明治時代のはじめに東京の風景を描いた浮世絵師である。西洋の石版画や写真の表現を取り入れ、江戸時代の浮世絵にはない、光と影の移ろいを捉えた「光線画」と称される木版画を生み出した。その最初期に制作された作品が、この「東京新大橋雨中図」である。

 隅田川に架かる新大橋に、雨がしとしとと降り注ぐ。空に広がる雨雲は薄くなりつつあるので、雨はもうすぐおさまるだろう。川の揺らぎや、水面に反射する橋脚、小舟の影を捉えるのが、清親の光線画らしい特色だ。蛇の目傘をさしている女性の足元にある水たまりに、彼女の姿が映っていることも見逃さないでほしい。

 この絵を見た時、どこか懐かしさを感じる人も多いのではなかろうか。昔の日本の情景や、雨の日の静寂など、記憶を刺激するポイントは人それぞれだろう。だが、この絵には、絵師である清親自身の郷愁も込められている。

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