映画は多くの人が携わる総合芸術だし、利益が期待される商品でもある。監督が「創作の自由」を貫くのは、なかなか難しい。題材選びは無難に漫画やドラマの原作もの、配役に俳優事務所との力学が働き、内容は分かりやすく面白く。そんな映画がヒットして映画界を活気づけるのは確かだが、作り手には不満もたまる。
「シネマラボ」は、企画開発から脚本、配役、撮影地選び、演出、編集にいたるまで、すべて監督にお任せという太っ腹企画。エイベックス・ピクチャーズが立ち上げて、本広克行、押井守、小中和哉、上田慎一郎の4監督に、好きなように撮ってくれと依頼した。
1960~70年代に気を吐いた「日本アート・シアター・ギルド(ATG)の現代版」という。映画が斜陽化した時代、作り手と製作費を折半して自由に映画を製作。大島渚「絞死刑」、岡本喜八「肉弾」、森田芳光「家族ゲーム」など、きら星のごとき作品群を残した。
この記事は有料記事です。
残り426文字(全文816文字)
毎時01分更新
なるほドリ また「緊急事態(きんきゅうじたい)宣言(せんげ…
患者の死亡事故が起きた医療機関に原因調査や第三者機関への報…
水あめを指と和ばさみでさまざまな動物に形作る日本の伝統工芸…