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社説

米大統領選投票へ 民主主義の土台問われる

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 米大統領選はあす投票される。共和党のトランプ大統領に民主党のバイデン前副大統領が挑む。焦点は過去4年の「トランプ政治」を継続するか、転換するかだ。

 米国第一主義を掲げるトランプ氏は国内では移民排斥を強行し、海外では貿易戦争を仕掛けた。

 バイデン氏は国内産業にてこ入れして競争力を復活させ、国際協調主義に立ち返ると訴える。

 審判を下す国民の関心は高い。新型コロナウイルス感染拡大の影響で郵便投票を含む期日前投票が爆発的に増え、投票率は歴史的な水準に達する見通しという。

 より多くの有権者が選挙権を行使すれば、民主主義の土台は強くなる。だが、それを揺るがしかねない事態が懸念されている。

 トランプ氏は郵便投票には不正の疑いがあると主張する。利用する有権者は民主党員が多く、自分に不利とみているようだ。

 郵便投票はすべての州が認めている制度だ。それを根拠もなく「詐偽投票」と疑うなら、公正な選挙は成り立たなくなる。

 大量の郵便投票の処理で混乱が予想されるのは確かだ。勝敗の判明を急ぐより、厳正な集計作業が求められるのは言うまでもない。

 訴訟合戦になるおそれもある。フロリダ州の集計をめぐって混乱した2000年の大統領選は連邦最高裁の決定で決着し、なんとか平和裏に権力が引き継がれた。

 しかし、トランプ氏は、敗北しても、それを受け入れると確約していない。強気の態度が両陣営の衝突を誘発してもおかしくない。

 暴動に発展するようなら、米国の民主主義は大きく傷つく。最悪の事態が起こらないよう両陣営と両党は冷静に行動すべきだ。

 結果は、日本を含む同盟国の針路を左右する。

 同盟の価値をカネで測ろうとするトランプ氏は欧州などとの関係を損ねてきた。続投なら対立は決定的になるだろう。

 その同盟ネットワークの再構築をバイデン氏は唱える。自由な国際秩序を取り戻そうとする政策は日本の国益とも一致する。

 しかし、国際的な影響力が低下する米国がそれを主導するのは容易ではない。どちらが勝利しても米国だけに頼らない外交の構想力が日本には求められる。

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