(2)多少の屈辱は出世の肥やし? 予算獲得への関門「ヒアリング」に見る官僚たちの人間模様
毎日新聞
2020/11/3 07:00(最終更新 11/3 07:00)
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10月上旬、東京・霞が関の財務省主計局の廊下は、早朝から大勢の人でごった返していた。各省庁から要求された予算が必要かどうか査定する財務省の「主計官」が、詳細を聞き取る「ヒアリング」のために、他省庁の職員たちを呼び出しているのだ。
コロナ前と変わらない風景
大半がスーツ姿の男性。防衛関連予算を担当する「防衛係」前の廊下には、カーキ色の自衛隊の制服を着た集団の姿も見える。資料を読み込む人、目を閉じて瞑想(めいそう)する人など順番待ちの姿はさまざまだが、いずれも表情には緊張感が漂う。まるで入試会場で試験の開始を待つ受験生のようだ。
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