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政府、行政レビューの誤記を調査 全容把握、全省庁に修正求める方針

首相公邸(左)と首相官邸=東京都千代田区で2019年5月1日午前10時20分、川田雅浩撮影

 政府予算の執行状況を記載する公文書「行政事業レビューシート」で、支出先の企業や団体の法人番号が誤って記載されているケースが少なくとも2600件超あった問題で、政府は2日、実態の調査に着手した。ミスの数が多いため、政府の行政改革推進本部(本部長・菅義偉首相)は誤記入の全容を把握した上で、全省庁に通知を出して修正を求めていく方針だ。

 「完全なチェックミスで大変申し訳ない。速やかに修正する」。政府が全容の把握を急ぐ中、自ら作成したシートの誤記載に気付いた省庁の中には、早速、シートの書き直しの手続きを始めた省もあった。

 毎日新聞が2016年度から4年分のレビューシート計2万726件を全て分析したところ、支出先の法人番号の誤りが2672件あった。誤字・脱字やコピー&ペーストも大量に見つかり、行革推進本部事務局の担当者は2日、「(強制的に)省庁に全てのミスを調べさせると事務量が膨大となる。事務局で誤記載を把握したものは修正を求め、省庁が自ら見つけたものに関しては報告を受けたい」と話している。

 行政事業レビューは国の全事業を外部有識者を交えて点検する取り組みで、13年に始まった。年に2回は外部の有識者を交えて点検内容を議論し、それを公開。その際、事業に計上された予算の流れを示す「レビューシート」が議論の基になる。

 レビューシートは各省の課長級職員が作成し、作成者の名前も記入し、公開している。各省には官房長をトップにする「推進チーム」が設置されており、レビューシートに不備がないかを確認している。

河野行革相「国民に広く知ってもらう試みを行いたい」

 公開される議論は、各省が主催するものと行革推進本部が主催して政府全体で行うものと二つがあり、主に11月に実施される公開議論は「秋のレビュー」と呼ばれ、いずれもニコニコ動画などを通じてインターネット中継され、議論の会場で傍聴もできる。秋のレビューの議論は行革推進本部が取りまとめ、各省庁に翌年度の予算編成に反映させるよう求める。

 昨年の秋のレビューは11月中旬に開かれ、東京のほか、広島でも「出張開催」された。学校での社会人再教育(リカレント教育)への支援(文部科学省)や革新的ICTスタートアップ支援(総務省)など、15事業について議論。約30人の外部有識者による点検の結果、約749億円の予算が削減された。

 今年も近く開かれるが、河野太郎行政改革担当相は「今年の秋のレビューでは、単に無駄を削減するだけでなく、国の行政について国民に広く知ってもらう試みを行いたい」と話している。【袴田貴行、高橋祐貴】

識者「お金をかけ専門的システム導入して」

 行政事業レビューシートのデータを基に国の予算の使い道を一覧できるサイト「JUDGIT(ジャジット)!」を開発した日本大学文理学部の尾上洋介准教授(情報可視化)。その狙いは?【聞き手・袴田貴行】

 ――サイトを開発したきっかけは?

 ◆不透明な五輪予算をチェックしようとしたのがきっかけで、シンクタンク「構想日本」などと共同で開発した。昨年7月から公開している。

 ――政府もレビューシートを公開しています。

 ◆約5000事業もあるため、各省庁が公開するシートだけではよく分からない。専門家でさえ、使うのに相当苦労している。…

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