メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

 江戸時代の処刑の一部は「見せしめ」刑であった。縛り上げて衆目にさらす、市中引き回しをする、斬首の後その首をさらしておく、などである。見せしめの効果はもちろん萎縮である。

 江戸時代の人々は現代人に比べて死を恐れないところがあり、首謀者が死罪になると分かっていても一揆はすぐに起きた。現代人はそうではない。現代では、人事異動、任命拒否、中傷で十分に萎縮効果があるのだ。いわば人権に配慮した見せしめである。

 江戸時代には軽い見せしめもあった。庶民向けに考案された「手鎖(てじょう)」で、30日、50日、100日がある。知られているのは洒落(しゃれ)本によって手鎖50日の刑を受けた山東京伝である。山東京伝によって、江戸時代の黄表紙と洒落本は論ずるに値する優れたジャンルになった。だからこそ影響力があると見たのだろう。萎縮効果は絶大で、この後、山東京伝は洒落本を書かなくなった。しかし執筆力は衰えない。煙草(…

この記事は有料記事です。

残り381文字(全文782文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 学術会議現役会員「世界から笑われる」 政府、非政府組織化を提案

  2. 「鬼滅の刃」偽フィギュア1500個、販売目的で所持の疑い 会社員を逮捕 山口県警

  3. GoTo縮小に触れない首相 政策「失敗」認めたくない? 専門家警鐘に動き鈍く

  4. 「底抜けダム」また水漏れ 改修工事後も想定の10倍、2万トン 熊本・産山村

  5. 井上科技相、学術会議の国からの切り離し検討を要請 梶田会長との会談で

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです