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男子第71回、女子第32回全国高校駅伝競走大会県予選(県高体連、茨城陸上競技協会主催、毎日新聞社など後援)が3日、ひたちなか市の市総合運動公園周辺を周回するコース(男子7区間42.195キロ、女子5区間21.0975キロ)であった。男子は水城が2時間6分17秒の大会新記録で昨年の雪辱を果たし、2年ぶり14回目の優勝。女子は茨城キリストが水城とのライバル対決を制し、2年ぶり22回目の優勝。今年から平地が主体のコースに変更され、水戸工の1区、五十嵐喬信選手(3年)など4人が区間新記録を出した。
優勝した両校は12月20日に京都・都大路で開かれる全国大会に出場する。男女の上位6校は21日に栃木県である関東大会に出場する。【長屋美乃里、森永亨】
7位以下の記録と男女各6位までの各区間記録は5日の紙面で掲載します。
男子 5、6、7区で区間新
水城が3区で水戸工に追いつくと、そのまま差を着実に広げ、5、6、7区で区間新記録を出し逃げ切った。
最長10キロを走るエース区間の1区は、昨年と同じく亘理魁主将(3年)。昨年は5位に沈んだ悔しさを胸に「区間新を狙う」と意気込んだが、水戸工・五十嵐喬信選手(3年)の区間新記録ペースについて行けずに2位集団にとどまる。40秒遅れでたすきを渡した。
2区では唯一の1年生、根本憲佑選手が奮闘。序盤のオーバーペースで足に痛みが走るなか、「後ろの先輩は強い」との信頼を胸に走りきり、1位に4秒差までせまった。
逆転は3区だった。鈴木伸弥選手(3年)は水戸工のランナーを視界に捉えながらペースを崩さず、3キロ地点で抜き去った。4キロを過ぎると、気づけば独走状態。「風が強いコースだと思っていたけれど無風で走りやすかった」という安定した走りで、2位に32秒差をつけた。
4区・大谷章紘選手(3年)は「(順位を)下げられないな」と感じながらも快走。十分な差を守り、後輩に「リラックスして走れ」とつないだ。
「後ろを気にすることなく、自分の走りができた」と感謝する5区の樫村将矢選手(2年)。目標としていた3キロ8分25秒には及ばなかったが、区間新記録を達成した。
6区の大内瞬選手(2年)は2分13秒の大差でたすきを受け取る。前半からのハイペースがたたって中盤以降はスタミナ切れを起こしたが、それでも約3分にまで差を広げた。
7区の大津勇人選手(2年)は1位でたすきをもらうと信じていた。「力のある仲間が前にいるので、自分はゴールテープを切るだけ」。県高校総体がなくなった悔しさを走りにぶつけ、笑顔でゴールテープを切った。
女子 一度も首位を譲らず
茨城キリストが1区で抜け出すと、一度も首位を譲らずに王座を奪還した。
最長区間の1区を任された小林愛奈選手(3年)は夏の県高校総体代替大会でも3000メートルで1位を獲得した実力者。スタート以降は水城の高橋実里選手(3年)の真後ろにつき、ラスト1・5キロでスパートをかけた。今日は小学1年生の時に亡くなった友人の誕生日。2位に26秒の差をつけると「友人が一緒に走ってくれたと思う」と感謝した。
「真緒、頑張れ!」。笑顔でたすきを渡された2区の小野真緒選手(1年)。左ふくらはぎの内側を痛めていたが、無我夢中の走りで痛みを忘れられた。折り返し地点で水城の選手が視界に入ったが、「貯金をいっぱいつくって渡したい」との思いで、差を41秒に広げた。
3区は、中学時代も全国レベルで小野選手とライバルだった小川莉穂選手(1年)。10分ジャストの目標タイムには届かず納得はしていないが、「全国行くよ!落ち着いて!」という熱い声援を受けて走りきった。
4区の後藤凜那選手(1年)の狙いは終盤勝負。しかし、1キロ地点で関係者から「差が縮まっている」と言われてペースアップし、差を守った。
大差でたすきを受けた5区の前川凪波選手(3年)は、走者の中でも前回のくやしさを知る一人。他校のラストスパートを警戒してギアを上げ、「全国」の文字が書かれた左手を掲げてゴールに飛び込んだ。
男子記録
<1>水城 2時間 6分17秒
<2>東洋大牛久 2時間 9分46秒
<3>水戸工 2時間10分 6秒
<4>水戸葵陵 2時間10分26秒
<5>土浦日大 2時間11分14秒
<6>鹿島学園 2時間15分15秒
女子記録
<1>茨城キリスト 1時間12分12秒
<2>水城 1時間13分10秒
<3>東洋大牛久 1時間19分17秒
<4>常総学院 1時間19分36秒
<5>水戸二 1時間20分20秒
<6>取手聖徳女 1時間20分32秒