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終電繰り上げの波紋 数十分だけど 深夜発着便、飲食業、観光立国、運賃…影響も

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終電を前に家路につく乗客たち=東京都新宿区で、西夏生撮影
終電を前に家路につく乗客たち=東京都新宿区で、西夏生撮影

 やけに素早い対応だと感じた人もいただろう。JR東日本の終電繰り上げの決定だ。新型コロナウイルスの感染拡大で鉄道利用者が激減するなどの事情があるという。「それならやむを得ない」と納得するだけでいいのだろうか。

 「これだけ早いタイミングで発表したのは、コロナ禍の前からある程度、検討は進めていたということでしょうね。既にJR西日本は昨年10月、終電繰り上げを検討すると発表済みですから」。そう話すのは、東京メトロに勤務経験もあり、鉄道全般に詳しい鉄道ライター、枝久保達也さん(37)だ。

 JR東日本は今年7月、終電を繰り上げる方針を明らかにし、10月21日にはその詳細を公表。来春から山手線や京浜東北線など首都圏の在来線17路線で最大37分程度早めるとした。大規模な終電繰り上げは1987年に国鉄が分割民営化し、同社が発足して以来初めてという。

 同社が9月に発表した2021年3月期の最終(当期)損益の見通しは4180億円の大赤字(前期は1984億円の黒字)で、赤字転落は民営化後初となる。コロナ禍による外出の自粛やテレワークの拡大で鉄道利用者が激減しているためだ。何らかの対応が必要なことは明らかで、平時なら批判が起きそうな終電繰り上げが静かに受け入れられようとしている。

 ただ「コロナ禍はあくまできっかけで、最大の理由は線路などの保守点検作業の人手不足だ」と多くの鉄道関係者は見ている。JR西日本が昨秋、繰り上げ方針を発表した際も、理由は保守点検作業への対応だった。

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