テロ行為につながりかねない液体爆発物の航空機への持ち込みを防ぐための検査装置が、国内で開発・実用化された。ペットボトルや缶に入ったままの液体を、瞬時に危険物かどうか判別でき、各地の空港で使われている。どんな仕組みなのだろうか。
装置は30センチ四方程度の大きさで、2本の棒の間に検査したい液体の入った容器を置く仕組みだ。ここに水の入ったペットボトルを置き、しばらくすると「PASS」という画面の文字とともに緑色のランプがついた。だが、見た目が同じような液体の入った瓶を置くと、今度は「ALARM」と表示され、赤いランプがともった。中の液体の有機溶剤を危険物だと判断したのだ。瓶を置いてからの時間はわずか1~2秒ほどだ。
装置を開発したのは大阪大名誉教授の糸崎秀夫さん(70)。欧州の航空保安規格に当たる欧州民間航空会議(ECAC)の認証を2014年に取得した。糸崎さんから技術移管を受けたメーカー「熊平製作所」(広島市)が製品化し、16年から販売している。今では羽田空港(東京都)など国内のほぼ全ての空港に計約440台が導入され、搭乗前の液体物の検査で活用されている。実際に空港で見たことがある人もいるかもしれない。
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