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RCEP15日にも大筋合意へ 日本が中韓と貿易協定締結は初めて

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の首脳会議で握手する安倍首相(右端)ら各国首脳=バンコクで2019年11月4日、ロイター

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 日本が中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)などと巨大な経済圏の実現を目指す東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の首脳会議が15日にもテレビ会議方式で開かれ、経済連携協定に大筋で合意する公算が大きくなった。日本が、昨年の輸出入総額1位の中国、3位の韓国と貿易協定を結ぶのは初めてで、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済回復への期待もある。当初参加方針だったインドは参加を見送る見通し。

 首脳会議には、日中韓、オーストラリア、ニュージーランド、ASEAN(10カ国)の15カ国が参加する見通し。今月にオンライン形式で行われるASEAN首脳会議に合わせて、開かれる方向だ。開催されれば昨年11月以来となる。日本政府関係者によると、各国間の協定の案文調整も進んでおり、調整が整えば署名することも検討している。

 RCEPは2012年にインドを含めた16カ国で交渉開始を宣言していた。農林水産物や工業品などの物品で関税が撤廃・削減されたり、投資ルールが整備されたりするなど、約20分野で大きな経済効果が期待される。対中貿易赤字の拡大を懸念するインドは昨年に不参加を表明しており、日本などは引き続き、将来的な参加を働きかける考え。16カ国で世界人口の約半分、インドを除くと約3割を占める巨大経済圏となる。【田所柳子、山下貴史】

 日本政府が「インド抜き」での東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の大筋合意を急ぐのは、インドが今年に入ってから公式の交渉会合に一度も出席せず、このまま決着が遅れればインドを除く15カ国の枠組みの大筋合意さえ宙に浮きかねないと判断したためだ。日本はインドの参加を得て、中国の影響力をそぐはずだったが、その思惑は実現しなかった。

 RCEPは、東南アジア諸国連合(ASEAN)が2012年11月に提唱し、ASEAN10カ国と個別に自由貿易協定(FTA)を結ぶ日本、中国、韓国、豪州、ニュージーランド、インドの16カ国で協議を開始。日中印というアジアの主要経済国が参加し、世界人口の約半分、世界の貿易総額の約3割を占める巨大貿易圏作りを目指した。

 日本は、影響力拡大を狙う中国をけん制する狙いから、米国、インド、オーストラリアと民主主義や法の支配の価値観を共有する「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進しており、RCEPでもインドの参加を強く期待していた。ところが、インドは関税撤廃や削減で中国からの輸入が増えることなどによる貿易赤字の拡大を懸念。両国は今年6月、国境未画定地域で両軍が衝突するなど緊張が高まっていることもあり、インドの不参加の意思の固さから、日本政府などは「インド抜き」の大筋合意を決断せざるを得なかった。

 一方、菅政権には景気回復につなげるためにも、RCEPを通じた対中輸出の促進に加え、保護主義が台頭する中で自由貿易体制を推進する姿勢を内外に示す狙いもある。RCEPには関税引き下げのほか、知的財産権の保護や通関手続きの簡素化などが含まれる。インドを除く参加15カ国は、インドが大筋合意の内容を受け入れれば追加で参加できるようにし、引き続き門戸を開いておく方針だ。【山下貴史】

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