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2020米大統領選

2020年11月に行われた米大統領選。共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン氏が争い、バイデン氏が勝利した。

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柵を挟んで対峙する「二つの米国」 接戦州・ペンシルベニアの最前線

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トランプ大統領の支持者(左奥)に向かって「すべての票を数えよ」などと叫ぶ市民ら=米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで2020年11月5日、隅俊之撮影
トランプ大統領の支持者(左奥)に向かって「すべての票を数えよ」などと叫ぶ市民ら=米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで2020年11月5日、隅俊之撮影

 次々と積み上がるバイデン氏の票に歓喜する人々と、それを信じようとしないトランプ氏の支持者たち。激戦となっている大統領選で、両者の勝敗を決する可能性がある東部ペンシルベニア州(選挙人20人)の最大都市フィラデルフィアでは5日、「二つの米国」が対峙(たいじ)した。

 「(私たちを)だますのをやめろ」「バイデンの負けだ」。開票作業が続く市中心部のコンベンションセンター前では、トランプ氏が再選すると信じる約50人の支持者たちが「米国を偉大なままに」と書かれたプラカードを持ってシュプレヒコールを繰り返し、選挙は不正だなどと主張した。

 焦点は郵便投票だ。同州では3日以前の消印があれば、6日までに届いた投票用紙は開票の対象になる。郵便投票はバイデン氏の支持者に多く、集計が進むほど当初のトランプ氏のリードは消えていく。実際、4日未明に65万以上あった得票差は6日朝、バイデン氏が小差で逆転した。

 「透明性がない」。トランプ氏を支持する市民団体の幹部、サラ・アンダーソンさん(24)は「なぜ投票日より後に届いた票も有効なのか。(トランプ氏への)票はちゃんと集計されているのか。人々が選挙のプロセスを信頼しなくなれば、この国も信頼できなくなる」と話した。ただ、集計の様子はネット中継されている。そう指摘されると、アンダーソンさんは「それは知らなかった」と答えた。 

 支持者の間では、最初は赤をシンボルカラーとする共和党のトランプ氏が勝っているように見えて、実際は違うという「レッドミラージュ」(赤い蜃気楼(しんきろう))現象を信じない人が目立つ。ニューヨーク市から来たローザ・セラートさん(60)に「トランプ氏が敗北したら受け入れるか」と聞くと、「トランプ氏は負けない。彼は勝者だ」と語った。

開票所襲撃の計画も?

 米メディアによると、5日夜、南部バージニア州からフィラデルフィアに向かっていた複数の人物の車から武器が見つかった。開票が行われているコンベンションセンターを襲う計画だった可能性があるという。

 劣勢のトランプ氏は「票の集計を止めろ」と要求している。この日、二重の鉄柵を挟んでトラ…

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