「コドモアツメルナ」 張り紙された店主がうれしくて泣きそうになった理由

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店に張られた「コドモアツメルナ」と書かれた紙=千葉県八千代市で2020年10月14日午後2時22分、大島祥平撮影
店に張られた「コドモアツメルナ」と書かれた紙=千葉県八千代市で2020年10月14日午後2時22分、大島祥平撮影

 「コドモアツメルナ オミセシメロ マスクノムダ」

 今年4月、自主休業中に嫌がらせの張り紙をされた千葉県八千代市の駄菓子屋「まぼろし堂」が、11月から対面での営業を再開した。恐怖で一時は閉店も考えたが、全国から数多くの励ましを受けて再出発。戻ってきた子供たちの元気な声に、店主の村山保子さん(75)は「本当にうれしい」と涙ぐんだ。

 「ずっと来たかった。お店が開いてよかった」。11月上旬、友人と店を訪れていた小学6年の男の子(12)はラムネやガムなどを手に声を弾ませた。買い物をした女子高校生たちが軒先の椅子で談笑していると、村山さんがサービスで菓子をふるまい、笑顔が広がった。

息子と開業「子供が楽しめる場所を」

 店は2012年9月に開業した。大阪でミュージシャンをしていた次男の成田英輝さん(46)が東日本大震災後に地元に戻り、親子で所有地の竹林を切り開いて建物も建てた。「昔はこのあたりにも駄菓子屋がたくさんあった。あの懐かしい、子供たちみんなが仲良くなって楽しめる場所を作りたい」という思いからだった。

 4畳半ほどの室内には駄菓子がぎっしりと並び、外ではベーゴマや竹馬などの遊びもできる。授業を終えて帰宅後に訪れる子供や親子連れでにぎわい、村山さんはすぐに「やっちゃん」と呼ばれて親しまれる存在となった。夏休みなどには軒先のテーブルで初めて会った子供たちが宿題を教え合い、元気に走り回る。…

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