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新型コロナの第一人者、口をそろえる「やっかいさ」 ウイルスはどこまで解明された

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オンラインシンポジウム「新型コロナ禍の医療の実情と報道の役割--差別・偏見をどう防ぐか」の様子=2020年10月20日、ウェブ会議システム「Zoom」から
オンラインシンポジウム「新型コロナ禍の医療の実情と報道の役割--差別・偏見をどう防ぐか」の様子=2020年10月20日、ウェブ会議システム「Zoom」から

 欧米を中心に感染拡大が止まらない新型コロナウイルス。ウイルスはどこまで解明され、感染拡大をいかに防げばいいのか。先日開かれたオンラインのシンポジウムに出席した3人の第一人者が口をそろえたのが「新型コロナはやっかいな存在」。国内でも「適切な感染防止策が講じられなければ、急速な感染拡大に至る可能性が高い」と政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が危機感を強める。一体、どういうことなのか。【田中泰義、堀井恵里子】

無症状、無意識のうちに

 シンポジウムは、日本新聞協会と日本民間放送連盟の主催で、10月に行われた。出席した専門家は、押谷仁・東北大教授、大曲貴夫・国立国際医療研究センター国際感染症センター長、長谷川好規・国立病院機構名古屋医療センター院長。共通していたのは「新型コロナウイルスはやっかいな存在」という視点だ。

 理由として挙げたのが、他の感染症の発生状況との比較だ。国立感染症研究所の報告によると、9月21~27日のインフルエンザ、手足口病など他の感染症の報告数は過去5年間の同時期より大幅に減少したが、コロナは収束の見通しが立っていない。

 対応の難しさは新型コロナの特徴にある。感染対策の基本は、感染源を特定し、隔離などで他との接触を断つことだが、新型コロナは、多くの感染者が無症状か軽症のため、無意識のうちに感染を拡大させてしまう。さらに発症の2日前から感染させることも分かってきた。

 都道府県別で感染者の多い東京都では、感染者数の半分以上で感染経路が分からない日が続く。重症急性呼吸器症候群(SARS)などの対応に当たってきた押谷さんは「このような感染症を制御するのは非常に困難」と強調した。

 致死率は高齢者ほど高い。6月以降に診断された人の中で、死亡した割合は50代以下の0・06%に対し、60代以上は5・7%。高血圧や糖尿病などの基礎疾患があると重症化しやすいともいわれる。

 呼吸器内科が専門の長谷川さんは「社会は(経済活動と両立させるために)一定の感染を許容していくが、病院や介護施設にはつらい対応を強いられている」と報告。多くのコロナ感染者を治療している大曲さんは「感染すると免疫機構が乱れ、いろいろな臓器を傷めてしまう。こういう病気は、なかなか目にしない」と語った。

重症患者、入院後の死亡は半減

 国内で初の感染報告から約10カ月。光明もある。

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