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東日本大震災の津波に耐え、「奇跡の船」と呼ばれる木造船「気仙丸(けせんまる)」が陸上で展示されることになった。この船は1991年、博覧会に展示するために造られ、その後は岩手県・大船渡湾内でイベントなどに使われてきた。津波でもほぼ無傷の状態だったが、建造から30年近くたち老朽化が目立っていた。展示のために修復作業に当たる船大工たちは「津波でも壊れなかった船には、未来につながるヒントがある」と張り切っている。
「あの時の仕事が、よかったってことだよな」。船大工の菅野孝男さん(77)はそう自賛しながら、帆柱を分厚い手のひらでなでた。菅野さんは、気仙丸を造った船大工集団「気仙船匠(せんしょう)会」の一人。今回の修復作業メンバー4人のまとめ役でもある。
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