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はやぶさ2が宇宙からお宝運ぶカプセルの秘密 「選手交代するな」の意味とは

小惑星探査機「はやぶさ2」に取り付けられたカプセル(中央部分)。地球から22万キロで分離し、オーストラリアへ着地させる=宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2が、地球へ持ち帰る小惑星リュウグウの石ころ。太陽系の歴史、地球の海や生命の起源を解き明かす可能性のある貴重な試料を、オーストラリア南部のウーメラ近郊の砂漠へ届ける「玉手箱」の役割を担うのが、「再突入カプセル」だ。大気圏へ進入すると1万度を超える高熱にさらされるが、お宝が燃え尽きないようどんな工夫がされているのか。【永山悦子/オピニオングループ、池田知広/科学環境部】

「小さな玉手箱」鍵を握るある素材

 隕石(いんせき)などの天体ではなく、地球から打ち上げた宇宙機や物体の帰還を「大気圏再突入」と表現する。このため、今回の玉手箱は「再突入」カプセルと呼ばれる。

 その形や仕組みは、開発期間が短く、予算にも制限があったため、先代はやぶさのものを大筋で踏襲した。大きさは直径約40センチ、高さ約20センチの中華鍋のような形をしている。重さは約16キロで、先代より数百グラム軽くなった。はやぶさから約10年後の開発となり、技術が進歩して搭載する機器や部品が軽量化できたという。

 中央部分にリュウグウの試料が入っているとみられる容器(サンプラーコンテナ)があり、ほかに電子機器やパラシュートなどが収められ、上下を「ヒートシールド」(耐熱カバー)で覆う。

 はやぶさ2のカプセルは、12月5日午後2~3時ごろ(日本時間)に地球から約22万キロ離れた地点から、秒速20センチで分離される。その際、地球へまっすぐに届くように回転をかける。「はやぶさ」「はやぶさ2」ともにカプセル開発に携わった山田哲哉・JAXA准教授は「探査機から分離したら、カプセルを飛行させます。落下や投下ではありません」と強調する。山田さんは、はやぶさのカプセルを現地で回収し、今回も回収チームに参加する。

 「落下」や「投下」という言葉は、地球の重力に従って、なすがままに落ちていく状態を指す。それに対し、カプセルは速度を持ち、狙った場所に向かって姿勢を制御しながら飛行する「小さな宇宙機」なのだ。

 10年前、はやぶさが地球へ帰還した際、豪州軍関係者から着地予想点について「グラウンド・ゼロ(爆心地)」と言われたという。しかし、山田さんは「ランディング・センター(着地点)」と返した。「カプセルは、爆弾のように投下するものでも、落とすものでもない。私たちがランディング・センターと繰り返すうちに、最近は豪州側の人もグラウンド・ゼロと言わなくなりました」と話す。

 小さな宇宙機…

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