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見えない予算

借金頼みの日本財政。「官から民へ」の流れの中、血税は適正に執行されているのでしょうか。

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「行革」掲げる菅政権 秋の行政事業レビューの存在感取り戻せるか

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「秋の行政事業レビュー」の冒頭にあいさつをする河野太郎行政改革担当相(中央右)=東京都千代田区で2020年11月12日午後6時33分、竹内紀臣撮影
「秋の行政事業レビュー」の冒頭にあいさつをする河野太郎行政改革担当相(中央右)=東京都千代田区で2020年11月12日午後6時33分、竹内紀臣撮影

 国の予算執行や事業の妥当性を政府が公開の場で検証する「秋の行政事業レビュー」。東京都内で12~15日の4日間、約30人の外部有識者が子供の貧困問題や原発政策、地方のインフラ整備など13分野を議論する。旧民主党政権時代に始まったレビューだが、国民の関心は年々低下し続けている。行政改革を「一丁目一番地」に掲げる菅義偉政権の下、存在感を取り戻すことはできるか――。

「政権のアピールの場」との批判も

 「家庭の状況が本当に苦しくなってからではなく、もっと手前の段階で支える仕組みが必要」「教育と福祉を施策としてどう融合させていくかという視点も大事」。初日の12日は文部科学省や厚生労働省などが所管する「子供の貧困・ひとり親家庭の問題」がテーマ。4人の有識者が活発に意見を交わして事業に改善の余地がないか探った。

 レビューの対象は約5000に上る国の全事業。まず、各省庁が所管事業の内容や目的、予算の支出先などを「行政事業レビューシート」にまとめ、外部有識者の評価を受けたうえでホームページで公表する。その後に開かれる「秋のレビュー」で、内閣府行政改革推進本部が「さらに見直しの余地がある」と判断した事業を取り上げ、公開で検証していく。

 2010年に旧民主党政権が始めた「事業仕分け」は、当時の仕分け人だった蓮舫参院議員がスーパーコンピューター開発計画に対し「(世界)2位じゃだめなんですか」と質問して話題を集めるなど、予算執行への関心や透明性を高める一定の効果はあった。12年に自民党政権になってからもレビューの仕組み自体は引き継がれたが、政府の重点事業が取り上げられる傾向が強く「政権のアピールの場と化している」との批判も根強い。

 「無駄の削減」という意味でも「レビューで問題になる事業はほんの一握り。実効性に欠ける」(…

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