パナソニック新社長に委ねられる稼ぎ頭の確立 「ねちっこく見極めていく」

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記者会見するパナソニックの楠見雄規常務執行役員(右)と津賀一宏社長=大阪市中央区で2020年11月13日午後7時42分、久保玲撮影
記者会見するパナソニックの楠見雄規常務執行役員(右)と津賀一宏社長=大阪市中央区で2020年11月13日午後7時42分、久保玲撮影

 パナソニックは13日、津賀一宏社長(63)が退任し、楠見雄規常務執行役員(55)が社長に昇格する人事を発表した。過去最悪の赤字を計上した2012年に社長に就任した津賀氏はプラズマテレビ事業からの撤退など構造改革を進め、経営危機から会社を脱出させた。しかし、期待していた車載事業の苦戦が続くなど成長事業の育成は道半ばにとどまる。持ち株会社への移行で経営体質を強化しつつ、稼ぎ頭を確立するパナソニックの大きな課題は新社長に委ねられる。

 大阪市内で開いた記者会見で津賀氏は「18年に創業100周年を(社長で)迎えて役割は終えることができたと感じ、いつ交代してもよいと思っていた。収益を伴う成長をやりたかったが、そう簡単ではないと学んだ」と強調した。

期待の電池事業は…

 パナソニックは、薄型テレビ事業や半導体事業の不振などで12年3月期に7721億円の巨額赤字に転落。引責辞任した前任の大坪文雄氏に代わり、全取締役20人中2番目に若く、当時専務だった津賀氏が6人抜きで社長に就任した。就任以降、プラズマテレビなど不採算事業のリストラを断行。業績の回復に一定の道筋を付けた。

 一方で、将来の成長戦略の柱として大きな期待をかけたのが、米電気自動車(EV)メーカー、テスラとの協業を柱とした車載電池事業だった。しかし、17年に車載電池事業の大規模工場を共同で米国に建設したが、テスラ車や電池の量産の遅れが響いて黒字化が遅れている。

 20年3月期の連結決算は、売上高が前期比6・4%減の7兆4906億円、本業のもうけを示す営業利益は28・6%減の2937億円。住宅設備や産業用機械で稼いだが、中核事業として期待したテスラ向けなどの車載事業は466億円の営業赤字だった。同事業は20年7~9月期は小幅黒字になったが、収益の柱にはほど遠いのが現状だ。

 パナソニックの歴代社長は就任から6~7年で交代するケースが多く、創業者である松下幸之助氏が社長を退い…

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