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オンライン社会科見学が続々 海越えドイツからも 「どんな子も特等席で」

キユーピーの工場の従業員と双方向でやりとりする「オンライン社会科見学」で、タブレットの前に座って質問する児童=東京都調布市の市立若葉小で2020年10月16日午前9時31分、成田有佳撮影

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 企業と子供をインターネット中継でつなぐ「オンライン社会科見学」が広がっている。新型コロナウイルスの影響で社会科見学などの行事が中止になるケースが増え、代替策として広まった。子供と企業側が地域を超えてつながる機会として注目が集まっている。

 「マヨネーズの食べごろが1カ月後なのはなぜですか」。10月、東京都調布市立若葉小3年の社会科の授業で、児童はタブレットに向かって問いかけた。接続先は食品会社キユーピーの挙母工場(愛知県)で、女性従業員が児童の疑問に答えた。

オンライン社会科見学で、タブレットの前に座ってキユーピーの工場の従業員に質問する児童=東京都調布市の市立若葉小で2020年10月16日午前10時27分、成田有佳撮影

 調布市には長年キユーピーの施設があり、社会科見学の定番スポットだった。しかし、新型コロナの感染拡大防止で同社は全国の施設で見学を中止にした。代わりに9月以降、愛知県、神戸市、佐賀県の工場と学校をオンライン会議サービス「Zoom」で結ぶ取り組みを始めた。

 男子児童(9)は「実際に行ったらもっと『おおっ』と驚けそうだから、いつか工場に行きたい」と話す。同小でICT(情報通信技術)活用に取り組む飯田哲也教諭(39)は「3密を避ける校外学習が難しい中、貴重な機会」と振り返った。

 受け入れ企業側も、今までにない体験だ。足立区のかばんメーカー、土屋鞄(かばん)製造所は、約20年前から区内の小学校の社会科見学を受け入れてきた。今年度はオンラインに切り替え、地元以外の応募を可能にした。すると、ドイツの日本語補習校からも手が挙がり、8時間の時差を超え実現した。日本の職人にランドセルを見せる児童もいて、「日本のランドセルが海を越え愛用される姿は、職人の刺激になった」(同社の広報担当者)という。

 調査会社のインテージリサーチ(東京都)の保護者へのアンケート調査では、遠足や運動会の中止が3割強、文化祭中止が2割に上ったという。個人単位で申し込めるオンライン社会科見学を実施してきたアルバ・エデュの竹内明日香代表理事は、家庭環境によっては学校行事があってようやく非日常の体験が得られる子供もおり、行事の中止は子供の体験機会の格差を助長しかねないと指摘。「オンラインではリアルの場にある触覚や嗅覚を使う活動は難しいが、どんな子供も特等席で見学できるメリットもある」と話す。【成田有佳】

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