メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

福岡・船原古墳で玉虫装飾品 馬具から初の確認 「国宝級の発見」との声も

玉虫装飾が施された二連三葉文心葉形杏葉(左)と復元模型=福岡県古賀市で2020年11月13日午後4時53分、上村里花撮影

[PR]

 福岡県古賀市教委は13日、同市の国史跡・船原(ふなばる)古墳(6世紀末~7世紀初頭)の1号土坑で出土した馬具から、玉虫の羽を使った装飾品を確認したと発表した。古代の玉虫装飾品が国内に現存するのは法隆寺(奈良県)の玉虫厨子(ずし)(国宝)、沖ノ島(福岡県)の帯金具や正倉院中倉(ちゅうそう)(奈良県)の刀子(とうす)の3カ所で、馬具で確認されたのは初。朝鮮半島では5世紀代の王陵級の古墳などから玉虫装飾の馬具が見つかっており、朝鮮半島との交流を研究する上でも貴重で「国宝級の発見」との声も上がっている。

 船原古墳の石室入り口付近の土坑からは、2013年に6~7世紀の金銅製馬具一式や武具などが大量に出土し、市教委と九州歴史資料館(福岡県小郡市)が調査を進めてきた。

船原古墳

 今回はその中の金銅製馬具の一つで、馬の飾りに使われる「二連三葉文心葉形杏葉(にれんさんようもんしんようけいぎょうよう)」(長さ約8センチ、幅約10センチ、厚さ0・7センチ)。羽は、金銅製の板と鉄板で挟まれ、文様の隙間(すきま)から見えるようになっていた。CTスキャンで確認したところ、羽は約20枚使われ、一部には羽の先端を切断するなど加工した跡も見られるという。国産か朝鮮半島製かは不明で、玉虫の種類などから解明を進めていく。

 玉虫装飾を使った馬具は、5~6世紀代の朝鮮半島・新羅(しらぎ)の首都だった慶州の古墳5カ所などで発見されている。なかでも5世紀中ごろの玉虫装飾馬具は王陵級の古墳で見つかっており最上位階級者用の馬具とされる。

 桃崎祐輔・福岡大教授(考古学)は「新羅と、7世紀の重要な仏教工芸品である法隆寺の玉虫厨子の間をつなぐもので、その文化的意義は国際的なものに及ぶ。国宝級の発見といっていい」と話している。

 今回確認された馬具は14日~12月20日に古賀市立歴史資料館で公開される。【上村里花】

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ディエゴ・マラドーナさん死去 60歳 サッカー界の「レジェンド」

  2. GSで偽1000円札使われる 山口・下関 透かしある手の込んだ作り 記番号や印影はなし

  3. 大人気、耳にかけないマスク 「小耳症」の人にも 誰もが当たり前に着けられるように

  4. 社説 「桜」前夜祭の費用補塡 安倍氏の責任は免れない

  5. 雇用調整助成金 特例措置2月末まで延長 政府方針 感染拡大受け

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです