「中国主導」をけん制できるのか 日本が「インド抜き」RCEP参加に踏み切った思惑

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 日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が15日、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に署名した。日本にとっては中韓への自動車部品などの輸出拡大が期待できる一方、インド抜きの協定となったことで、交渉参加国で最大の経済規模を誇る中国の影響力が高まる懸念もある。

自動車業界恩恵大きく 第三国へ輸出にも期待

 「日本の工業製品や農水産品のアジア圏への輸出拡大に大きく寄与する」。菅義偉首相の立ち会いの下、オンライン形式で協定に署名した梶山弘志経済産業相は、官邸で記者団に意義を強調した。

 最大のメリットは、先行して発効した、米国を除く環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)には参加していない、日本の最大の貿易相手国である中国(2019年の輸出入額全体の21・3%)と3位の韓国(同5・32%)が含まれることだ。中韓ともに9割前後の工業品について、日本から輸出する際の関税を段階的に撤廃する。

 RCEPが加わることで、日本がこれまでに経済連携協定(EPA)を結んだ国の輸出入額が総額に占める割合は、約5割から約8割へと大幅に拡大する。浦田秀次郎・早大名誉教授(国際経済学)は「TPP11、日欧EPAに続く大型の経済連携協定で、日本の通商戦略上、重要な地域は大体カバーできた。自由化の拡大に加え、中韓も含めたルールを整備したことで、日本企業はアジア地域での活動がしやすくなるだろう」と指摘する。

 特に恩恵を受けそうなのが自動車分野だ。中国は世界最大…

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